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2019.09.19更新

弁護士 坂勇一郎

 10月1日の消費税増税への動きを背景に、キャッシュレス決済の宣伝や報道が増えています。身の回りでも、キャッシュレス決済をつかう人々が増えていますが、他方、キャッシュレス決済には不安があるので利用を控えている、金額を抑えている、銀行預金につながらないようにしている、等の声もよく聞きます。

<キャッシュレス決済への「不安」>
 こうした声には理由があります。例えば、キャッシュレス決済が無権限の第三者により不正利用された場合、利用者は、必ずしも救済されるとは限りません。利用規約での不正利用の場合の責任分担の定めはまちまちで、利用者保護に厚い規定とする業者もありますが、中には、不正利用の場合に利用者に責任を負わせることを原則としている業者もあります(注1)
 慎重な利用者は、利用規約を確認したうえで、決済事業者を選ぶこともできますが、多くの利用者にそのような選択を求めるのは、あまり現実的でないように思います。

<キャッシュレスの現状>
 最近目立つのは、スマートフォンへのフィッシング詐欺事例です(注2) 。また、海外旅行でカードを盗まれた、海外で昏睡強盗にあってスマートフォンを盗まれた等、海外の紛争事例も目立ちます。紛争事例の中には、本人に落ち度がないとは言い切れないものもありますが、被害にあった利用者が全額負担を強いられるというのは、特に被害額が多額の場合、酷なように思われます。
 犯罪グループ等の攻撃側は、相当に技術力を高度化させ、ノウハウを蓄積しています。IDやパスワードを盗取とみられる事例も後を絶ちません。このような状況に対して個々人で防御するには限界があります。
 少し前には、大手コンビニチェーンのキャッシュレス決済の不正利用とサービス提供停止が社会の耳目を集めました。キャッシュレス決済業者は、顧客獲得のために目先のサービスや利便性の売込みには熱心ですが、安全・安心よりも利便性を優先しがち、ともすると安全・安心は後回しになりがちであることも、懸念されます。

<不正利用と民法の原則>
 民法の原則では、本人が決済を行っていない以上、本人は責任を負わないはずです。もっとも、決済事業者のシステムがしっかりしていて、本人に過失があるなどの場合には、本人が責任を負うことになる場合があり得ます(注3)
 利用規約のうち、本人に過失がない場合も本人負担としているものは、消費者契約法上無効になり得ます。ですが、決済事業者が簡単に無効と認めてくれるかは、わかりません。
 本人に過失がある場合には、民法によっても、本人が責任を負うことはやむを得ません。このような考え方に基づいた利用規約を無効とするのは難しいと思われます。ですが、軽度の過失のときには、少なくない事例において本人に全額の負担を負わせることは酷なように思われます。

<預金の不正出金と預金者保護法>
 もはや20年前のことになりますが、当時、キャッシュカードの偽造・変造、盗取などにより、預金の不正出金が相次ぎ、被害者が多額の損害を負わされることが社会問題となりました。そこで、2005年に預金者保護法が制定され、不正出金の場合の責任は原則として金融機関が負い、利用者は軽過失の場合も4分の1の範囲のみの負担とされました。預金者保護法により、利用者には安心して預金取引を行う環境がもたらされるとともに、金融機関に不正出金対策の取組みをさらに促す重要な契機となりました。

<安全・安心とキャッシュレス決済>
 この間、利用者が安全・安心を求める声は高まっているように思われます。特にわが国では、安全・安心に疑問があり得る商品やサービスは、その拡大に大きな限界があります。
 キャッシュレス決済の普及を図るのであれば、安心・安全に対する「不安」を乗り越えることが必要なのではないでしょうか。安全・安心を犠牲にした利便性でなく、安全・安心が確保された利便性が求められているように思います。

<金融制度SG報告書と日弁連意見書>
 金融庁は、本年7月、決済と金融仲介に関する審議会報告書を公表しました(注4)。報告書の中では、不正利用がされた場合の責任分担のルールについて検討することが適当と提言されています。
 この報告書の公表を受けて、日本弁護士連合会は、本年9月、意見書を公表しました(注5)。意見書の中では、不正利用について、「利用者が責任を負わないことを原則としつつ、過失のある利用者の責任を一定額に限定するルールを横断的に設けるべき」ことが提言されています。
 今後、決済に関する法制度の整備に向けた議論がさらに具体化され、来年の通常国会には、改正法案が提出されるとみられています。
 決済法制を巡ってはさまざまな意見があり得ますが、利用者の安全・安心が確保された決済法制を実現すべく、引き続き尽力していく所存です。みなさんも、ぜひ、決済のあり方について関心を持ち、安全・安心の決済制度、決済サービスが実現・拡大していくように、利用者としての行動をとっていただきたいと思います。

<万が一のときには>
 不幸にして万が一、決済カードやスマートフォンを紛失したり、盗難にあった場合には、直ちに決済業者に連絡をして利用停止を求めるとともに、警察への届出等必要な対応をとることが大切です。また、できるだけ早く消費生活センターに相談をしてみることをお勧めします。

(追記)
キャッシュレス決済については、加盟店がキャッシュレス業者から不適切な扱いを受けることを防ぐ課題、個人情報保護や情報の適切な利用に関する課題も重要です。これらについては、他日を期したいと考えます。

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(注1):キャッシュレス推進協議会は「コード決済における不正利用に関する 責任分担・補償等についての規定事例集」(2019年8月)を公表している。
(注2):https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190826/k10012049231000.html
(注3):表見代理や準占有者への弁済。
(注4):https://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/tosin/20190726.html
(注5):https://www.nichibenren.or.jp/activity/document/opinion/year/2019/190912.html 同意見書では、無権限者による不正利用のルールの他、加盟店管理制度や、加盟店に問題がある場合の返金ルール等についても、提言している。

投稿者: 東京合同法律事務所

2019.09.13更新

投稿者: 東京合同法律事務所

2019.08.19更新

弁護士 久保田明人

 当事務所OBの桜木和代弁護士が共同代表を務める「日本カンボジア法律家の会」は、設立された1993年からカンボジアの法学教育支援にたずさわってきております。昨年、創立25周年の記念式典が首都プノンペンの大学で開催され、私も出席させていただきました。
 一般的に、途上国は、法制度や人材が不十分なため、先進諸国による法制度整備支援や法学教育支援が求められるのですが、カンボジアは少し事情が異なり、他の途上国以上に支援が必要な状況があります。ご承知のように、カンボジアは、1970年代からのポル・ポト政権下で、それまでの法制度が徹底的に廃止され、また、学識があると思われた者は虐殺されました(裁判官や弁護士など法律家で生存できた人は一桁と言われています。)。そのため、カンボジアは、1993年に民主化したものの、復興の基盤となる法制度を自力で整備したり、法律家を養成したりすることができない状況でした。
 そこで、桜木弁護士をはじめ数名の有志法律家が、法律面でカンボジアの復興を支援しすることを目的として同会を1993年に設立し、今日まで活動を続けてきています(現在では、同会の他にも、日本弁護士連合会やJICAも、カンボジアの法制度整備支援や法学教育支援に取り組んでいます。)。
 同会の取り組みとしては、法学教育支援事業に主力を注いでおり、大学での法律科目の講義やクメール語教材の提供などをしてきています。民主化から四半世紀経っても、法教育できる人材が少ない、母国語での教材がないなど、十分な法教育ができる環境であるとは言い難く、同会の取り組みはカンボジアにとってまだまだ必要不可欠なものと感じます。
 毎年8月、同会の弁護士や大学教授がカンボジアへ行き、大学での講義をしています。今年も8月22日から1週間のプログラムで講義があり、私もまた同行させていただく予定です。
 私は同会に昨年からの参加なので、講義はまだしませんが、弁護士業とは異なる分野でも自分が役に立つのであれば将来的にはぜひやってみたいと思っており、引き続き同会の活動に参加していく予定です。

投稿者: 東京合同法律事務所

2019.08.16更新

映画『東京裁判』の公式サイトに、馬奈木厳太郎弁護士のコメントがアップされました。ぜひご覧ください。

『東京裁判』は、渋谷ユーロスペースその他の劇場で公開されています。

http://www.tokyosaiban2019.com/comment.php?fbclid=IwAR3zmHO_LjYUZFrYxhDuxKSF6rQqoC7AJaoJn7o0Ja4nGiulhU8UfgGtogc

投稿者: 東京合同法律事務所

2019.08.05更新

8月4日付の朝日新聞夕刊において、馬奈木厳太郎弁護士の福島原発事故に関するコメントが紹介されました。

以下のURLからご覧になることができます。

https://www.asahi.com/articles/DA3S14123372.html?fbclid=IwAR2kYyxhP6Q5hezAhq4hyHGXBtPlnd93wqDWXqJY4mQwwpEGAVcib8yniCw

投稿者: 東京合同法律事務所

2019.08.02更新

弁護士 藤本齊

 昨年来、目立たないけど見といてよかったと思う映画が不思議と多かった。それらの中で法律家として興味深かったのが二つ。いずれも、米国史上二人目の女性の連邦最高裁判所判事のルース・ベーダー・ギンズバーグ(RBG)さんをテーマにしたものです。片方は、実の甥の脚本にかかる“現在生きている最も偉大な女性のひとりの誕生物語”と銘打たれた『ビリーブ-未来への大逆転』。もひとつは、実際の彼女と関係者らを取材したドキュメンタリー『RBG-最強の85才』。

 今年の3月に86才になった彼女は、ブルックリンのユダヤ家系の生まれで、まだまだ女性が学ぶこと自体が難しく実際ごく少数だった時代にコーネル大学に入り、後にニューヨークで弁護士となる夫と学生結婚し子育てもし、また、夫の看病もしつつ、ハーバード・ロースクールからコロンビア・ロースクールに移り、そこをトップで卒業し、性差別の裁判等に関わり、「女性の権利プロジェクト」の立ち上げに尽力し、その弁護士として法廷に立ち、多数の事件に関与し、連邦最高裁で弁論を行った6件中5件で勝訴し、全米での女性の権利のためのたたかいの中心ともなり、80年にカーターからワシントンDC控訴裁判所判事に指名され、93年にクリントンから連邦最高裁判事に指名され、その職務を精力的にこなし、少数意見はじめその鋭い見識が社会的にも専門家らからも尊重され、いくつかのガンや病を克服し、筋トレとストレッチに励み、トランプの人事のおかげで一層少数派となったリベラル派判事たちのある種最後の砦ともなって、体力が自分を支えてくれて闘える間は絶対に辞任しないと豪語しつつ、いつの間にか「悪名高きRBG」とあだ名されるメディアの寵児ともなり、彼女のモノマネをする芸人や名入りのTシャツや人形、キーホルダや彼女が使う法服の“襟飾り”などなどのRBGグッズも出て、今やある種のかわいげとすごみのある86才として全米の流行人気スターみたいなことにまでなっちゃっているようなのです(この夫がまたユニークで実に楽しい)。
 その彼女、当然若い頃から、特に女性の権利問題を中心としたたたかいの、静かだけれども鋭い中心的存在でしたが、時代はまだまだ女性の社会的役割や権利についての古い固定的なジェンダー観が制覇していた時代でしたから、たたかいは困難を極めていました。それなりの裁判官たちでさえも、「それは、女性差別ではなくて、男女の違いを考慮した結果からくるそれなりの区別取り扱い、配慮として正当なものではないかい?」という域を出るものではなかったのです。社会的にもまだそうでしたが、裁判官達の世界はもっと保守的という側面もあって、大変だったわけです。
 そうした中で、彼女が目を付けたのが、色んな保護や補助の制度の中からこぼれ落ちてくる男性の権利の問題でした。
 例えば、妻と死別し幼い子の子育てと仕事の両立の困難を抱えて窮地にある男性に、夫と死別した女性と同等の給付金が支払われるべきではないか、また例えば、母親の介護で仕事を制限せねばならなくなっても、女性や妻を亡くした男性なら税の控除が受けられるのに結婚したことがない男性だと受けられないというのは不合理な差別ではないか、等々の主張につながる事件を発掘し当事者を励まして勝訴に導き、それらの訴求力をも活用して、更に世論をおこし、議会でも性による差別となっている法条項を何十何百と改正させていく運動に成功していきます。正されねばならなかった事柄の大半は、勿論、女性差別の是正と女性の権利の実現に繋がるものとなるわけです。
 うん? これ、似たような話を、どこかで聞いたような・・・? 

 戦後直後に出来たうちの事務所や再建された自由法曹団の弁護士たちは、松川事件(1949年、東芝労組と国鉄労組を狙い撃ちして権力側が謀略を巡らして列車転覆等を起こしておいて共産党員活動家らにその罪をかぶせようと証拠隠滅から自白のねつ造からありとあらゆる形での権力犯罪を含んでデッチ上げた弾圧冤罪事件。弁護団には、うちの岡林・大塚・後藤はじめ全国的に実に広く結集。当初死刑5名無期懲役5名を含み20名全員有罪(うち女性1名)。63年、二度目の最高裁で全員無罪確定。山本薩夫監督、三國連太郎・花沢徳衛・伊藤雄之助はじめ驚くべき名優たち満載の東映映画『にっぽん泥棒物語』で描かれて有名。こんなにある意味奇想天外極まりないコメディタッチの物語なのに、実に実に細部に至るまで史実に忠実な映画でして、未だに感心します。)はじめ、全国各地での弾圧事件や労働事件などのたたかいでテンテコ舞いでしたが、当時から、岡林さん達先輩たちは並行して八海事件・仁保事件その他のいわゆる一般刑事事件でのえん罪事件に取り組み始めていました。岡林さんの「苦しい最中に何故そんな事件までという苦情も出たが、裁判所もまちがうものだということを知らせ裁判所の公正という幻想を打ち破るためだ」とか、「なぜ自分は八海をやるか、松川のために八海をやったんだ」という言は、岡林さんの著書『われも黄金の釘一つ打つ』や事務所の史誌『右往左往30年』などにも出ています。
 私も直接聞いたことが何度かあります。「日本中で、特に政治的でもない普通の事件で、無実の人が無罪にならないでたくさん苦しめられている。そういう裁判が充満している中で、なんで最も政治的に先鋭で権力が意識的に謀略を仕掛けてきている弾圧事件の方だけが突出して勝てると思えるのかい?」と言うのです。八海を一つのきっかけにして、自由法曹団も事務所も国民救援会も一般のえん罪事件にも集中的に力を注ぐようになりました。日弁連自体も含めて法律家と救援運動の全体の構造が、えん罪全般に対するたたかいの中で、弾圧事件のえん罪性をも晴らしていくものとなってきたのです。
 まだまだ力を注ぐ必要は続いていますが、それらの実りは確かに大きくありました。
 そして、これ、どこか、RBGさんの戦略にも通じるところありと感じませんか。
前線での果敢なたたかいとともに、一歩どころか最も基礎的な線にまで引いた地平でのたたかいをも重視し、より広く共通の基盤を打ち固める地味だが基礎的なたたかいを、共々にたたかい抜く、われわれも受け継いできたはずの、そういう幅広く底深い構造をもった伝統と智恵を是非のばしていきたいものです。

 再びRBGの言に戻りましょう。「区別の名の下に差別することは、女性の権利の後押しではなくて篭への閉じ込めなのだ!」
 微笑ましくも威厳ある86才、万才!

「事務所ニュース」136号(19年8月1日号)の「随想」欄の方の冒頭近くでは「現在唯一(米国史上二人目)の女性の連邦最高裁判所判事」となっていますが、誤りですので、お詫びして訂正します。正確には、最初の女性のサンドラ・オコナーさんが辞職されたあとRBGさん一人になったのですが、その後、オバマ大統領によりソニア・ソトマイヨールさん、エレナ・ケイガンさんの二名の女性が指名され、現在九名中三名になっています。塚原英治さんの指摘により気付きました。ありがとうございました。

 

投稿者: 東京合同法律事務所

2019.07.24更新

 遺言は数種類ありますが、自筆証書遺言・公正証書遺言が一般的です。
 遺言は一生に一度しか作れないものではありません。自筆証書遺言も、公正証書遺言も何度でも作り直すことができます。 

 自筆証書遺言公正証書遺言
作成方法 ・本人が全文を自筆で書く※1
・日付と署名・押印が必須
・公証人が作成する
メリット ・費用がかからない ・内容と本人確認を公証人が行った上作成するので、死後に争いになる可能性が低い
・原本は公証役場が保管するので、紛失がない
・死後、検認手続が不要
デメリット ・死後、誰が書いたものか争いになる可能性がある
・紛失などの可能性がある
・死後、検認手続が必要※2
・費用がかかる

 ※1 法律改正により、財産を列挙した目録については自筆で書かなくてもよいことになりました。
 ※2 遺言者が亡くなった後、遺言の保管者・発見者は開封せずに家庭裁判所に申し立てる手続

投稿者: 東京合同法律事務所

2019.07.24更新

 遺言でもめるケースは大きく分けて2パターンが考えられます。
 遺言が無効ではないかと争われる(遺言の効力の問題)ケースと、相続人が遺言の内容に不満があるケースです。

遺言の効力でもめないためには
 自筆遺言証書は全文を自筆で書きますが、死後、「本人の筆跡なのか」が問題になることがあります。
 公正証書遺言は、公証人が、本人であることを確認した上で作成するので、そのような問題は起こりません。

 また、認知症などを患っていた場合、「自筆証書遺言に書かれている日付の日に、遺言を書けるような状態だったのかどうか」が問題になることもあります。
公正証書遺言は、公証人が本人の意向を直接確認して作成しますし、証人もいるため、そのような問題が起こる可能性は低いといえます。

 ですから、ご自身の死後に親族間でもめないで欲しいとお考えの場合には、公正証書遺言を作成されるのがよいでしょう。

遺言の内容でもめないためには
 相続人には、最低限主張できる権利があり、これを「遺留分」といいます。(遺留分の詳細は、別項をご参照ください)。遺言で「遺留分」以下の遺産しか相続できない相続人は、遺留分に不足している分を請求する権利(遺留分侵害額請求権)が認められています。遺留分を考えずに遺言を作成した場合には、死後、遺留分をめぐって紛争がおきる可能性が高いと思われますので、遺留分を考慮した遺言書を作成されるとよいでしょう。
 また、生前に特定の方に贈与をしていた場合には、遺言があったとしても、贈与をどのように取り扱うか、でもめるケースもあります。この場合も、遺言書のなかで、生前にした贈与をどのように取り扱って欲しいか、を明確にしておくとよいでしょう。

 公正証書遺言を作る場合でも、遺言の内容はご自身で考える必要があります。
 ご自身の死後にもめないようにしたいとお考えの場合には、弁護士に相談されることをお勧めします。

 

投稿者: 東京合同法律事務所

2019.07.24更新

 遺言書の内容どおりに、スムーズに遺産を分けてもらいたいとお考えの場合には、遺言書で「遺言執行者」を指定されるとよいでしょう。

遺言執行者とは?
 遺言執行者とは、簡単にいうと遺言の内容を実現するために必要な手続ができる人です。
 遺言の内容を実現するには不動産の名義変更や預貯金の解約といった手続を行うことになりますが、遺言執行者は単独で手続を行うことができます。
 遺言執行者がいる場合には、たとえ相続人のなかに手続への協力を拒否する方がいたとしても、手続を進めることができます。
 ですが、遺言執行者がいない場合には、相続人の一人でも、遺言の内容が意にそぐわないと主張して手続に協力しない場合には、手続を進めることが難しくなります。

 遺言執行者は遺言で指定することができます。
 遺言執行者に弁護士を指定した上で、あわせて遺言の保管も依頼し、ご自身が亡くなった時には遺言執行者に連絡がいくようにしておくと、相続手続がスムーズに進むでしょう。

投稿者: 東京合同法律事務所

2019.07.24更新

 将来、加齢や病気などで身体能力や判断能力が低下したとき、近くに頼れる方がいない場合、入退院の手続きや財産の管理をどのようにすればよいか、とご心配の方もいらっしゃると思います。
 場面に応じて弁護士がお力になれることがありますので、場面毎にご説明します。

財産管理契約
 判断能力に問題はないけれど、体調が優れず、銀行での入出金・福祉サービスの契約などを自分ですることが難しくなってしまった。このように一人で財産管理をするのが不安な方は、弁護士との間で「財産管理契約」を結ぶと、弁護士が代理して手続を行うことが可能になります。また、契約の内容には、定期的な安否確認などを入れ込むことも可能です。

任意後見契約
 現在判断能力に問題はないけれど、将来、認知症などになって判断能力が低下したときのことが心配だ、信頼できる人に財産を安全に管理してもらいたい、とお考えの方もいらっしゃると思います。
 任意後見契約では、そのような時の後見人を予め指定しておくことができます。
(法定後見と任意後見の違いは「財産管理・後見」をご参照ください)
 任意後見契約は公正証書にすることが必要です。

遺言
 死後どのように遺産を分割するか、を書いた書面です。
 詳しくは、「終活をお考えの方へ」をご参照ください。

死後事務委任契約
 ご自身の死後、医療費の支払いや葬儀・埋葬・永代供養などが、ご自身の意向どおりになされるか、などご心配な方もいらっしゃると思います。その場合には、弁護士との間で「死後事務委任契約」を結ぶことで、ご意向が実現できます。

 このように、財産管理契約・任意後見契約・遺言・死後事務委任契約を作成しておくと、信頼出来る方に、切れ目なく財産の管理などを委ねることができます。

投稿者: 東京合同法律事務所

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