当事務所の馬奈木厳太郎弁護士のインタビュー記事が弁護士ドットコムタイムズで掲載されました。
生業訴訟の目指すもの、最高裁での焦点などについてお話させていただいています。
ぜひご覧ください。
2021.03.25更新
馬奈木厳太郎弁護士のインタビュー記事が掲載されました
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2021.03.22更新
私の起承転結-喪の技法-
今年は例年にない開花である。20年前の3月、妻の逝った日も列島に早めの開花宣言が出されていた。
闘病10年間の苦しいけれど覚悟のうえの、ある意味充実した生活の末の死であったから、焼場の煙突からゆらゆら立ちのぼる白煙を見て、妻もやっと肉体の業苦から解放されよかったと感じ、そう参列者に挨拶した。遺族として穏やかに死を迎えられた(と思っていた)。
4月になり仕事上何かの考え事をして自宅の仕事部屋でウロウロ歩きまわっていた。その時、本当にいきなりと言う感じで、大声で私の口から妻の名前が飛び出した。妻のことをそのとき考えていたのではない。体の奥から出てきた叫びが妻の名前であった。狼狽した私は、余りのことにその場にへたり込んでしまった。
それから数月後。港区議さんの案内で法律相談の会に個人のアパート宅に赴いた。手持ち無沙汰で小さな本棚を眺めていた。不在であったが住み主の老女(と思われる)の詩集が目に入った。私製本であったろうか。パラパラ捲ると「起承転結」という短詩があった。配偶者を亡くした後の心境と暮らし、その後の立直りが綴られていた。その時はそれまでのことであったが、以後折につけ詩が気になった。弁護士業務のなかで人の死にしばしば触れる機会が多い。遺族など関係者の生の感情の吐露に遭う。そんな時にあの詩が頭をよぎる。そういうことが何回か続くうち、そうだ、あのとき私の身体が精神に反抗し、バランスをくずしていたのだと気づいた。それから喪のことを考えることが多くなった。
この世の中、近親者の喪失に直面し転び、悩みごとを抱く人は意外に多い。基本的にそれは宗教の問題、役割だとは思う。が自分の経験を混えて依頼者の方に「起承転結」の詩を援用しつつ喪の作業についての持論を話すと共感されることが少なからずあった。あくまで通常死等の場合であるが、読者のなにかの役に立てばと思い服喪について私の思うところを書きとどめておきたい。門外漢の無礼で勝手な振る舞いをお許し願いたい。
起…死を見つめること。死と対峙すると言ったらよいか。現実に起きたことを認めること。死は圧倒的な事実の力で迫ってくる。死を否認したり軽視したりすることも人間的な反応であるが、背を向けて正対しないと強いリバウンドがある。死という重い(言い換えれば、どうしようもない)事実に圧倒されることがあっていい。自然なことだし人間的なことだ。必須の憂悶の過程と心得るべきだろう。リスク回避のためと思い、これに最低でも一年以上をかける積りでいればよい。
承…承認。死を受け入れること。その人の死をわが身におさめていく、かなり長いゆっくりした孤独な道程。死を想像すること、死の前後を含め想定することは人間を他の動物から区別できる徴しとも言われる。人間界にしかない宗教もそこに源泉があるらしい。亡き人を忍び記憶のなかで一緒の時間を過ごす、そのことは愛する人の死を穏やかに受け止めることに確実につながっていく。この受容の過程である承の期間を早めに打ち切ろうとする方も少なくない。が、できるだけ焦らずゆっくりとこのリハビリの期間を慈しんで過ごすことが肝心なこと。
転…起と承の期間が過ぎ傷は癒えていけば人間、放っておいても勝手に何かを始める。立ち上がり自ずから行動する。他人と交差する。2足歩行で移動することは高次な人間の本能。犬だって歩けば棒にあたる。あたれば局面が変わる。転換の方法は自己に誠実であれば様々な試みがあっていい。失敗したって、一からやり直すことがあっても、すべて自分のことで、他人様からあれこれ言われる筋合いも義理もない。昔の生活にただ戻ったと思うかもしれない。それはそれで結構なこと、そういう思念は喪の作業がうまく行った証である。が実際はただの復帰、復元ではない。死の前と後では周りの景色が確実に変わる。新しい死生観が芽生える。自己を恃む力さえあれば転は向こうからやってくる。
結…結は結果、結論。起・承・転をうまくくぐり抜ければ、薄着であれ死生観を、身に纏うことになるから新しい自分になれる。喪の期間が特別な人には立派な成果をもたらすことがある。偉人伝説はかくて出来上がる。凡人である我々は劇的な成功を目指す必要なぞ無い。素焼きが透明の上薬をかけられて焼成し丈夫で美しい陶器となるように、薄着の死生観はその人を美しく見せる。昔は、生きることは死ぬことと見つけたり、とかなんとか言ったそうだ。しかし古風なサムライの高望みではなく現代ではサヨナラだけが人生だ、と軽く明るく受け止める方がいい。亡き人を心に生かし対話しながら生きる。結は喪の期間が終わってから待っているながい期間のはじまりである。
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2021.03.20更新
馬奈木厳太郎弁護士のコメントが紹介されました
3月19日付の朝日新聞において、当事務所の馬奈木厳太郎弁護士のコメントが紹介されました。
水戸地方裁判所が、東海第二原発について再稼働を認めないとした判決についてのものです。
避難計画の実効性と避難計画を実現する体制が確保されないところでは原発を運転させられないとする判決について、これを評価する内容となっています。
ぜひご覧ください。
https://www.asahi.com/articles/DA3S14838215.html?iref=pc_ss_date_article
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2021.03.19更新
馬奈木厳太郎弁護士が企画した映画の上映会&講演会が開催されます。
当事務所の馬奈木厳太郎弁護士が企画を務めたドキュメンタリー映画『大地を受け継ぐ』の上映会と講演会が、3月20日、倉敷市において開催されます。
原発事故の被害、福島の現状、生業訴訟の意義などについてお話させていただく予定です。
ぜひ会場に足をお運びください。
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2021.03.19更新
馬奈木厳太郎弁護士が舞台挨拶を行います
当事務所の馬奈木厳太郎弁護士が、3月19日、ポレポレ東中野において、ドキュメンタリー映画『大地を受け継ぐ』の上映後に、井上淳一監督とともに舞台挨拶を行います。
同作は、馬奈木厳太郎弁護士が企画を務めたもので、原発事故から10年を迎えたことからポレポレ東中野ほかで再上映が行われています。
ぜひ劇場に足をお運びください。
https://pole2.co.jp/news/1fa23542-0edf-46ba-9836-a9836eafb20f
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2021.03.11更新
馬奈木厳太郎弁護士がラジオ番組に出演します
当事務所の馬奈木厳太郎弁護士が、3月11日、20時頃からJ-WAVEの番組JAMTHEWORLDに出演します。
原発事故の被害、生業訴訟の意義、国の責任などについてお話させていただく予定です。細野豪志衆議院議員との対談という形になります。
ぜひご覧ください。
【J-WAVE】https://www.j-wave.co.jp/special/2103_311/program/#programArea
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2021.03.11更新
馬奈木厳太郎弁護士のインタビュー記事が掲載されました。
当事務所の馬奈木厳太郎弁護士のインタビュー記事がハーバービジネスオンラインに掲載されました。
「終わらない原発被害、今国に求めるもの」と題して、生業訴訟が目指すもの、最高裁での焦点などについて、馬奈木厳太郎弁護士が語っています。
ぜひご覧ください。
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2021.03.09更新
馬奈木厳太郎弁護士の原稿が掲載されました
当事務所の馬奈木厳太郎弁護士の原稿が雑誌『前衛』4月号に掲載されました。
1つは、座談会「原発事故10年 被害者救済と原発なくす広範な共同のたたかいを」で、河合弘之、中島孝、中嶌哲演、中山裕二、馬奈木昭雄、森松明希子の各氏とともに参加しています。
もう1つは、「被害救済・脱原発・脱公害へ広範な協働を」という座談会を終えての原稿です。
ぜひご覧ください。
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2021.03.09更新
馬奈木厳太郎弁護士の原稿が掲載されました
当事務所の馬奈木厳太郎弁護士の原稿が雑誌『経済』に掲載されました。
「2つの正義 生業訴訟は最高裁での“頂上決戦”へ」と題して、住民の命や健康よりも企業の経済活動を優先する社会でよいのかが最高裁で問われるという内容になっています。
ぜひご覧ください。
【経済2021年4月号】https://www.shinnihon-net.co.jp/magazine/keizai/current/
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2021.03.05更新
NHK「おはよう日本」特集「HPVワクチンはいま」に抗議します。
3月4日、NHK番組「おはよう日本」の特集「HPVワクチンはいま」において、ワクチン接種にはリスクがないかのように視聴者に受け取られる一方的な内容の放送が行われました。
番組では、ワクチン接種のリスクとメリットを判断することが大切であるとの意見を紹介しながら、本ワクチンの有効性に限界があることを示すデータや、検診という有効で安全な予防手段があることなどには一切触れていません。副反応の症状について「失神など」「頭痛、倦怠感など」としか伝えず、ワクチン接種との因果関係は証明されていないとい被告国の一方的な見解だけを紹介しています。
そして、その厚労省ですら、一部の患者についてはHPVワクチンとの因果関係を否定できないとしていることや、現在も積極的な接種勧奨の中止を継続しているという明らかな事実すら伝えておらず、被害者側への取材も一切なされていません。
HPVワクチンの副反応は、多様かつ多数の症状が一人の患者に重層的に現れる特徴を有することが報告されています。治療法は確立しておらず、被害者の多くが現在も症状に苦しみ、進学や就職の大きな障害となっています。
今回の番組は、事実報道という観点からも、また放送の公平性・中立性の観点からも、きわめて問題があると言わざるを得ません。HPVワクチン薬害訴訟全国弁護団は、「おはよう日本」において、原告・被害者に対する取材に基づき、原告・被害者が置かれている厳しい現状と、その意見を十分に伝える特集をあらためて放映することを求めてNHKへ面談を要請しています。
原告の被害者たちは、自分たちの被害があたかもないものであるかのようにされたまま、接種が拡大されることによって、自分たちと同じ被害者がまた増えてしまうことを強く危惧しています。
みなさまも、HPVワクチン被害の深刻な実態を知っていただき、原告団弁護団と一緒に声を上げて頂ければと思います。
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