トピックス

2019.06.11更新

弁護士の緒方です。
最近、単身の70代の女性の方が長期間にわたって多額の現金をだまし取られた事件についてご相談を受けました。
この方は、信頼していた方から良い投資信託の商品があると持ち掛けられ、数年間にわたって定期的に金銭を渡していました。
遺言書を作ろうとしたときに、預けたお金が銀行口座に存在していないことがわかり、詐欺に気づいたそうです。

高齢の方を狙う詐欺事件が後を絶ちません。
不安を感じていらっしゃる方のために、今回は弁護士による見守り契約をご紹介したいと思います。

最近、見守り契約(ホームロイヤー契約)という契約が増えています。これは、主に高齢者や障がい者の方が感じている将来の生活や財産管理等に関する不安を解消するために、法律相談や財産管理などを通じて継続的な支援を行う弁護士を選任するものです。個人の顧問弁護士のようなものです。
見守り契約を結んでおくことで、弁護士が財産関係でおかしい点がないか確認することや、個人の方が弁護士に気軽に相談することができるようになります。

依頼者の方々の状況やニーズに応じて、①見守り、②財産管理、③任意後見契約の3つの契約を自由に選択できます。

まず、①の見守り契約は、1~3か月に一回など定期的にご自宅に伺って安否を確認し、必要な時(ご入院時など)に支払いを代行することができます。
②の財産管理契約では、①の見守りに加えて、通帳や印鑑をお預かりし、預金や年金の管理を行い、各種支払いを代行することをいたします。
③の任意後見契約は、将来、依頼者の方の判断能力が不十分になった場合に備えて契約し、判断能力が低下した段階で、予め指定した弁護士に任意後見人として財産管理を行ってもらうというものです。成年後見制度では、近親者や裁判所が指定した方が代理人になりますが、任意後見契約では判断能力が低下する前にご自身の意思で任意後見人や契約内容を決めておくことができます。なお、判断能力が低下した時点で別途、裁判所が任意後見監督人をつけることになります。

自分らしい老後を安心して過ごすために、見守り契約は有効だと思います。ご興味のある方はぜひ一度ご相談ください。

 

投稿者: 東京合同法律事務所

2019.06.06更新

弁護士 上原公太

 別居あるいは離婚によって、一旦、子どもと離れて暮らすと、離れて暮らしている親(非監護親)は、以後、子どもと会って親子として話をしたり、時にはキャンプや遊園地に出かけたりして交流すること(法律用語ではこれを「面会交流」といいます)ができなくなるのでしょうか。

 そうではありません。もし、子供をもつ夫婦が不仲となり、別れて暮らすことになったとしても、子供にとっては、それぞれが、父(親)、母(親)であることに変わりはありません。離れて暮らしている親(非監護親)と交流を持つことは、一般的には子の人格的成長にとって望ましいと考えられているため、離れて暮らしている親(非監護親)と子は面会交流という形で交流を持つことが予定されています。

 交流する方法としては、実際に直接面会して交流することが原則です(直接交流)が、電話やメールでのやりとり、手紙や写真を送る方法等、間接的な交流が行われる場合もあります。

 面会交流をいつ、どのように行うかは、父と母が二人で話し合って決めることができればよいのですが、必ずしもうまくいかないことがあります。特に、父と母の間で感情的な対立が激化している場合には大きな問題が発生します。
 子どもと一緒に暮らしている親(監護親)は離婚後の生活の立て直しに必死であることが多いですが、その際、離婚過程の心理的な傷つきが強いほど、監護親の方は、子と非監護親との接触により、非監護親が子を手なずけたり、監護親に逆らわせるのではないかといった不安、あるいは、ひょっとしたら監護権の変更すら目論んでいるのではないかと、猜疑的になったり、敵対的態度に陥ることがあります(子の面会交流を実施するにあたって、監護親が非常に強い精神的なストレスにさらされていることについては、弘前大学出版会「高葛藤紛争における子の監護権」に詳しく書かれています。)。
  両親の間で対立が生じている場合には、子供としてはどちらの親も好きなのに、対立する両親の間に挟まれて、つらい状況に陥ることがよくあるので、留意する必要があります。この点、ベテランの調停委員でも、人によっては、紛糾した調停の状態から何とか脱したいと考えて、「子に決めさせよう」という発言をされる方もいますが、成人に近い子であればともかく、そうではない場合に両親の感情的対立によるつけを子に負担させること、両親の対立の狭間に子を立たせることの是非をよくよく考える必要があると思われます。
 父母間の対立が激しくなるとふたりだけで決めることは難しくなるので、家庭裁判所の調停で、調停委員会(裁判官1名、調停委員2名)を介して、話し合って決めることになります。調停では通常、2名の調停委員がそれぞれの話を交互に聞く形で進められます。場合によっては裁判官が出席することもあります。
 調停でも話し合いがまとまらない場合には、家庭裁判所調査官による調査、当事者双方の主張、立証などを踏まえて、最終的には、裁判所が審判(裁判の一種です。)で決めることになります。

 面会交流を行うにあたって定める内容としては、次のようなものがあります。
   ・頻度、回数(例えば月1回など)
   ・日時(例えば、第2日曜日、10時から19時までなど)
   ・子の引き渡し方法
   ・面会以外の交流方法
   ・調整、連絡の方法
   ・条件(お互いに悪口を子に聞かせない等)、その他
 
 父と母の間で、感情的対立が生じている場合には、できるだけふたりの間でのその都度の調整、折衝の必要がないように、頻度や日時だけでなく、引き渡しの場所や方法なども含めできるだけ具体的に定めておく方がよいかもしれません(ただ、具体的に定めると、その分、もし修正、変更が必要になった場合に、前もって相手に変更をお願いしなければならなくなるので、それがデメリットになる場合もあります。)。

投稿者: 東京合同法律事務所

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