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2020.09.16更新

 当事務所の泉澤章弁護士らが中心となって取り組む「『桜を見る会』を追求する法律家の会』(以下「法律家の会」)は、本年9月8日、自民党総裁選に立候補した菅義偉氏、岸田文雄氏、石破茂氏の3人の候補者に対して、以下の公開質問状を送りました。

公開質問状はこちらからお読み頂けます。(自由法曹団Facebook https://www.facebook.com/pg/jlaf.jp/posts/)

質問の内容は次の5項目です。
①公的行事である「桜を見る会」に、安倍内閣が800名もの安倍晋三後援会員を招待したことに問題はなかったのか。
②マルチ商法の経営者や反社会的勢力の人物が招待されており、このような人物を招待したことに問題はなかったのか。
③招待者の規模や選定方法に問題はなかったのか。
④招待者名簿とデータの破棄に問題はないのか。ログデータの公表、名簿の再現作業を行うべきではないか。
⑤安倍首相が公開を拒否している前夜祭の明細書について、公開する必要はないとの認識か。

 国の公的行事として国民の税金を使い例年開催されてきた「桜を見る会」に、安部晋三元首相は就任以来、自身の後援会員や取り巻きを多数招待して、公的行事を私物化してきました。ところが安倍政権は、この問題が国会で取り上げられても、問題の真相を明らかにするどころか、参観者名簿を破棄して実態を隠蔽したあげく、「これ以上疑惑を解明する必要はない」との姿勢をとり続けています。「法律家の会」は、このような政権の無責任な態度を許さず、安部元首相による国政私物化を許さないため、今年5月、安部元首相と事務所関係者を、政治資金規正法及び公職選挙法で、東京地検特捜部へ刑事告発をしました。「法律家の会」の告発運動に賛同して告発状を提出した法律家は、本年9月までで、実に1000名近くにのぼっています。

 このような折り、安倍政権下における国政私物化についてどのように考え、今後新政権としてどう対応するのか、次期首相となる自民党総裁選候補者にその姿勢を問うたのが、今回の公開質問状の趣旨です。しかし、9月10日の回答期限を過ぎても、3人の各候補者からの回答は一切ありませんでした。次期政権の首班となるべく立候補した候補者が、全員このような態度をとるのであれば、安倍政権による国政私物化が、次期政権になっても受け継がれるであろうことは必至です。

 さらに、安倍晋三氏にかわって新首相に就任した菅義偉氏は、安倍政権時代に官房長官として政権運営の中核をになった政治家です。菅新政権が“安倍政治の継承”をかかげ、これまでと同じように「桜を見る会」の真正解明を拒否する姿勢をとるならば、国政私物化を許さず、民主主義を守る「法律家の会」の運動は、これからも続いてゆくことでしょう。

 

【弁護士紹介】泉澤章

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投稿者: 東京合同法律事務所

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