3月4日、NHK番組「おはよう日本」の特集「HPVワクチンはいま」において、ワクチン接種にはリスクがないかのように視聴者に受け取られる一方的な内容の放送が行われました。
番組では、ワクチン接種のリスクとメリットを判断することが大切であるとの意見を紹介しながら、本ワクチンの有効性に限界があることを示すデータや、検診という有効で安全な予防手段があることなどには一切触れていません。副反応の症状について「失神など」「頭痛、倦怠感など」としか伝えず、ワクチン接種との因果関係は証明されていないとい被告国の一方的な見解だけを紹介しています。
そして、その厚労省ですら、一部の患者についてはHPVワクチンとの因果関係を否定できないとしていることや、現在も積極的な接種勧奨の中止を継続しているという明らかな事実すら伝えておらず、被害者側への取材も一切なされていません。
HPVワクチンの副反応は、多様かつ多数の症状が一人の患者に重層的に現れる特徴を有することが報告されています。治療法は確立しておらず、被害者の多くが現在も症状に苦しみ、進学や就職の大きな障害となっています。
今回の番組は、事実報道という観点からも、また放送の公平性・中立性の観点からも、きわめて問題があると言わざるを得ません。HPVワクチン薬害訴訟全国弁護団は、「おはよう日本」において、原告・被害者に対する取材に基づき、原告・被害者が置かれている厳しい現状と、その意見を十分に伝える特集をあらためて放映することを求めてNHKへ面談を要請しています。
原告の被害者たちは、自分たちの被害があたかもないものであるかのようにされたまま、接種が拡大されることによって、自分たちと同じ被害者がまた増えてしまうことを強く危惧しています。
みなさまも、HPVワクチン被害の深刻な実態を知っていただき、原告団弁護団と一緒に声を上げて頂ければと思います。